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新しい山 コメント
【石狩岳】
 北海道
3年7月21日
 ニペソツ山から下山した日は再び糠平湖キャンプ場で幕営、翌朝テントを撤収後、十勝三股から音更側沿いに林道を二十一の沢出合いまで車で入り、此処から石狩岳を目指す事にした。昨日同様の夏空を期待したのだが、登山口に到着する頃から山頂付近には雲がかかり始めている。良かった天気予報を信じ、今回の北海道山行を締めくくる石狩岳を目指して歩き始める事にした。

 登山口からしばらくは、針葉樹の薄暗い樹林帯の中を進んでいくが、平坦だった道も沢を渡り数分歩くと終りを告げる。シュナイダーコースの看板を過ぎると、いきなり急坂が始まった。針葉樹の中を九十九折に付けられた道を30分ほど登っていくと、傾斜が幾分緩くなり、所々に小鞍部が現れる様になる。道もカラ松の葉が積って柔らかく、再び歩き易い道に。この分だったら、結構早く山頂に着けるかな、と思いはじめていたが甘かった。コースガイドには、シュナイダーコースは急登が続き足元注意の表示があったが、看板に偽りは無く、コースの半ば過ぎ「ニペ見の岩」や「かくれんぼ岩」が出てくる辺りから、再び傾斜がきつくなった。木の根に捕まりながら登っていく。確かに足場は良くない。歩き始めて約3時間、「空が低くなって来たな」と思った頃、稜線上のシュナイダー分岐に辿りついた。

 シュナイダ分岐からは正面に石狩岳が望める筈なのだが、山の南半分がガスに覆われていて、山頂付近も好く見えない。石狩岳へは、十国峠側に上って稜線上のブヨ沢で幕営、翌日に音更山を越え、このシュナイダー分岐に荷物をデポして山頂を往復する登山者が多いが、この日も分岐点の標識に大きなザックが幾つか立て掛けられていた。いったん音更山に登って稜線上の 一休みした後、山頂への最後の登りにとりかかる。ハイマツ帯の中を進んで行くのだが、登山道の左側は急な斜面が切れ落ちていて、斜面の先がガスの中に消えていた。

 歩き始めて3時間40分、石狩岳の山頂に到着した。旭岳からトムラウシ・十勝岳へと伸びる大雪山系の背骨はよく見えたが、南側や西側はガスにかかり、直ぐ近くのニペソツ方面は全く展望が開けなかった。昨日のニペソツ山頂は大勢の登山者で賑わっていたが、直ぐ隣の石狩岳山頂はニペとは対照的な静かな山頂であった。

登山口(5:45)→沢出会(6:15/20)→鞍部(7:00/10)→かくれんぼ岩(8:10/20)→シュナイダー分岐(8:50/9:05)→石狩岳山頂(9:35/10:15)→シュナイダー分岐(10:35/45)→沢出会(12:20/30)→登山口(13:00)


登山口から石狩岳


二十一沢右股の渡渉点



シュナイダの急登


シュナイダ分岐から石狩岳


石狩岳山頂、背後は大雪の忠別岳
【ニペソツ山】
 北海道
3年7月20日
手塩岳から下山後、上土幌へ移動して糠平湖キャンプ場で幕営。翌日は杉沢登山口からニペソツ山を目指すことにした。コースタイムの長いルートであったが、コースは変化に飛んだ飽きることの無いトレイルで、山頂からは360度の大展望を得る事が出来た。

 詳しくし「ニペソツ山紀行」を御参照ください。

登山口駐車場(5:50)→林道終点(6:05)→5.2k付近(6:50/7:00)→天狗のコル(7:45/8:00)→天狗平(8:50/9:00)→1900m付近(10:05/15)→ニペソツ山頂(10:30/11:20)→天狗平(12:30/50)→天狗のコル(13:30/45)→登山口駐車場(15:00)

前天狗よりニペソツ山


山頂より十勝・トムラウシを望む
【天塩岳】
 北海道
3年7月19日
 7月の連休を利用して、以前から登りたいと思っていた東大雪の山を歩いて来る事にした。東大雪方面は、旭川空港へ飛行機で降り立ち、此処から車で行くのが良いのだが、計画を立てたのが遅かった為に、朝の旭川行きの飛行機は既に満席。金曜日の夜便で千歳に降り立ち札幌で一泊して、翌朝のJR特急で旭川へ移動、駅近くでレンタカーを借りて此れで山を目指すことにした。今年の夏は涼しい日が多いが、旭川も例年に比べて温度が上がらないらしい。登山服の長袖が丁度良いくらいだ。低温注意報が出ていたが、午後からは天気が良くなり温度も上がると言う天気予報に期待して、いざ出発。国道39号線で上川方面を目指し、途中の愛別からは県道101号線を下川方面へ走る、於鬼頭峠のトンネルを過ぎて少し走ったところに、手塩登山口方面の標識が現れた。此処から林道を20分程走った処が登山口になっていた。

 登山口には無人の天塩岳ヒュッテが建っていて、辺りはキャンプ場にもなっている。此処に車を停めて歩き出した頃には10時30分を廻っていた。何時も登山ならば、そろそろ山頂に着く時間帯と言う、遅い出発となった。歩き始めてしばらくは、明るい樹林帯の中を幅の広い林道を歩く。沢を何度か渡り返した頃、新道への連絡路分起が現れた。天塩岳へは前手塩を経て山頂を踏んだ後、新道コースを下山する周回コースが一般的なルートとなっている様であるが、何せ遅い時間の出発だ。コースタイムの短い新道コースを往復する事にする。

 分岐からの新道コースは、稜線まで一気の急登で始まる。どっと汗が噴出して来たが、空気のカラットした北海道、汗が直ぐ乾いてベトつかない。これだから夏の北海道は止められないナ、と思っていると、早くも下山してくる人とすれ違った。挨拶を交わしながら様子を聞くと、山頂からの眺めは360度、大展望が素晴らしいと言う。今年になって十数山に登ったが、青空と大展望の山頂に立てた日は未だ無い。早く気持ちの良い山頂に立ちたいものだと思っていると、自然に歩くテンポが速くなる様だ。

 新道分岐から稜線を10分程ゆくと、森林限界を抜けてハイマツ帯を進む様になった。円山の付近に差し掛ると、「ツィ、ツィ、」とナキウサギの声が聞こえてきた。目を凝らして探してみたが姿が判らない。登山道の直ぐ側でないていて、写真に収めたいものだと思ったがダメだった。手塩岳避難小屋を過ぎると、最後ののぼりにさしかかる。ガラガラした登山道を登りつめると、手塩岳山頂に到着だ。其処には夏空の下、360度の大展望が広がっていた。正面には大雪の峰峰、背後には山頂が山火事で黒々としている前手塩、そして周囲は天塩山地の山が延々と連なっている。気分の良い山頂で、先ずはビールで乾杯。旭川で買った駅弁で遅い昼食だ。明日からは、いよいよ東大雪を目指す。今日の様な、夏空が続くことを念じた手塩岳の山頂であった。

登山口(10:40)→連絡路分岐(11:05)→新道分岐(11:30/45)→非難小屋(12:45/50)→天塩岳(13:15/50)→新道分岐(15:00/10)→登山口(15:50)


明るい樹林帯の中を歩き始める


木々の間から前手塩岳


避難小屋付近から手塩岳


手塩岳山頂


山頂より大雪方面

【荒沢岳】
 越 後
3年7月6日
 前日の会津朝日岳を下山してから、入広瀬の温泉で汗を流した後、いったん小出まで出てからシルバーラインで銀山平に移動、銀山平キャンプ場で幕営する。翌日は途中の鎖場に少々不安がある荒沢岳に登る事にした。荒沢岳は途中の前ーを越える際、標高差200m程度を鎖と梯子で一気に登る箇所がある、なかなか手強い山だ。
 詳しくは「荒沢岳紀行」を御参照ください。

登山口(5:45)→前山(6:30/40)→岩場下(7:10/15)→小ピーク(7:50/8:00)→前ー(8:40/50)→稜線下(9:30/40)→荒沢岳(10:15/11:00)→前ー(11:50/12:00)→小ピーク(12:30/40)→岩場下(13:00/15)→前山(13:40)→登山口(14:20)

小出から望む荒沢岳
【会津朝日岳】
 会 津
3年7月5日
 週末の天気予報が良くなり、「梅雨の中休み」と言った天気になりそうだと言う事で、最も降水確率が低く出た新潟・南東北地方の山に登る事にした。小出インターから只見線沿いに走ること1時間半、只見の町から西会津に入り、岩魚の里に付いたときには8時をまわっていた。やはり西会津は遠い。登山口付近には駐車場があって、既に5〜6台の車が停まっていた。


 手早く装備を固めて歩き始める。暫らくは沢沿いの平坦な道が続き、道が登り始めてくると程なく「三吉ミチジ」の水場に着く。朝のうち立ち込めていたガスも次第に薄くなり、稜線部が見え始めてきた。この分では山頂で展望も期待できそうだ。三吉ミチヂの水場からは、傾斜が増した斜面をツヅラ折に登って行く様になる。水場から約1時間程の「叶の高辻」付近で展望が開け、これから登る朝日岳が始めて姿を現した。


 暫らく平坦な道を進み、熊の平非難小屋を過ぎる頃になると、再び傾斜がきつくなる。小幽沢の窪地を越えると、山頂への最後のアプローチだ。所々に残雪が残っていて、足元は雪解け水でぬかるみ滑りやすい。沢筋の向こう側に赤いテープが見えたので、沢の反対側を登り始めたが、どうも踏み後がはっきりしない。どうやらこれは冬道の様で、沢筋の手前側が夏道の様であった。露出した岩肌と小雪渓が交互に現れ、ルートが判りにくい。最後に急なガレ地をつづら折に登りきり、稜線を右手に少し進むと、朝日岳の山頂に到着した。


 浅草岳、守門岳等が直ぐ近くにあり、飯豊連峰や奥会津の峰峰も雲間から覗き、展望も期待以上の楽しい山頂で、持って上がった冷たい氷で、ウイスキーをひと飲み。久しぶりの展望の良い山頂に吹く風が気持ちよかった。


いわなの里(8:40)→三吉ミチギ(9:20/30)→叶の高辻(10:30/40)→熊の平(11:10/20)→会津朝日岳(12:10/13:00)→叶の高辻(13:50/14:00)→三吉ミチギ(14:40/50)→いわなの里(15:20)

紫陽花の咲く登山道


小幽沢出会い、沢の手前が夏道


会津朝日岳山頂


山頂より浅草岳・守門岳方面
【櫛形山】
 甲 州
3年6月29日
 花の山として知られる南アルプス前衛の「櫛形山」に、北尾根登山道側から登った。登山口になっている田中澄江の碑が設置された展望台には、仮説のトイレも設置されており、訪れる人の多さを感じさせる。天気予報では薄日がさすと言っていたが、梅雨時の空は鉛色で、霧のような細かな雨が降っている。傘を差して登山道を歩き始める事にする。


 甲府からも近く、花を目当てに大勢の登山者が来るからか、登山道はよく整備されていて、公園の遊歩道を歩いている様な歩きやすい道が暫らく続く。歩き始めて30分程すると、雨がやんで雲間から薄日がさす様になった。新緑が目に眩しい。沢筋から登ってくる道と合流する辺りからは、漸く登山道らしい登り道になってきた。歩き始めて1時間程でアヤメ平に到着、花の時期には一面アヤメが咲くというが、少し早いようで花は咲いていなかった。裸山ヘの分岐で一休みしてから、鬱蒼とした樹林帯の中を歩んでいくと、ひょっこりと櫛形山のピークに達する。三角点はこの先の奥仙重にあるが、山頂の標識があるしと此処で折り返す事にした。展望が全く無い山頂で一休みしてから、帰りは裸山を経由していく事にした。


 裸山のピークは櫛形山や奥仙重より少し低いが、南斜面の視界が開けていて、南アルプスの展望台になっている。そして何よりこのピークを楽しいものにしているのは、南側の斜面一面にアヤメガ咲くことだ。ここは日当たりが良いせいか、櫛形山一帯の中では最初にアヤメが花を付ける場所で、下のアヤメ平より一週間から10日程、花の時期が早いらしい。この日も南側の斜面にはアヤメの花畑が広がっていた。湿地帯を好むアヤメが山の斜面に自生しているのは珍しい。梅雨に濡れる小さなアヤメの花が印象に残る、櫛形山であった。


展望台登山口(6:45)→アヤメ平(8:00/8:10)→櫛形山頂(8:45/9:15)→裸山(9:45)→展望台登山口(11:10)

新緑の中を進む登山道


櫛形山の山頂


アヤメが美しい裸山南斜面


裸山のアヤメ

【多良山】
 九 州
3年6月21日
 長崎の多良山に登った。多良山は佐賀県と長崎県の境に位置し、英彦山などとならんで修験道の山として登られてきた山である。長崎空港から車で約40分、黒木部落から伸びる林道のゲート付近に車を停めて、歩き始める事にした。


 羽田を出る時には晴れていたが、九州方面の天気は今ひとつ、今にも小雨が降りだしそうな空の下、足早に登っていく。ゲートから10分ほどで登山道入り口があり、ここから植林された杉林の中を真っ直ぐ登っていくのだが、道が斜面に対して折れ曲がって登って行く様になると林層は薄暗くなり、梅雨時の濃密な空気とがまとわり付いて、綿雨の中を歩い歩いている様な感じになってきた。沢筋を越えてひと登りすると、西野越で稜線上を横切る登山道と合流する。ここからは道が平らになり、程なく金泉寺小屋に出た。昼の御弁当を広げていた登山者達と挨拶を交わす。中山へ下る道を別けると直ぐ、苔むした石段が始まった。角が丸まって滑りやすい石段を登って少し歩くと、多良山頂と書かれた矢印が現れ、山頂への分岐点が現れた。此処からハシゴもある急坂をひと登りすると、立派な石祠の建つ山頂に到着だ。


 生憎の空模様で展望は得られなかったが、梅雨時の濃密な大気が印象的で、修験を通じて山と係わって来た歴史に思いを馳せた多良山の山頂であった。


 黒木林道ゲート(13:30)→多良山(14:40/15:00)→黒木林道ゲート(16:00)

杉林の中を歩き始める


信仰の山を感じさせる石段


多良山の山頂

【景鶴山】
 尾 瀬
3年5月
   3〜4日
 尾瀬の景鶴山に登った。初日に鳩待峠から山ノ鼻まで入り幕営。翌日は尾瀬ヶ原からヨッピ橋を渡って、東電小屋の手前で尾根筋に取り付き、稜線沿いに登り与作岳を経由して景鶴山に上がった。景鶴山一帯は登山道が無く入山が禁止されている山域であり、通常登頂は困難な山である。本来は眺めるだけの山と思われるが、唯一登られている残雪期を利用した登頂を試みることにした。

 詳しくは「景鶴山紀行」を御参照ください。

与作岳から景鶴山を望む


景鶴山山頂
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