●初めての冬の低山縦走
2月〜3月にかけては、東京近郊の低山にも結構雪が積もります。雪の稜線を歩いてみたくて、JR上野原駅からバスで初戸川に入り、北側から権現岳に登り、扇山を抜けて、中央線の鳥沢まで歩く事にしました。この山行は、今考えみると「雲取山〜塔ノ岳」のルートを意識して歩くきっかけとなった山行でした。このルートを選んだのは、下山先を鉄道の駅にしておけば、時間が大幅に遅れても何とかなるだろうと考えた事と、扇山は以前登ったことがあり、扇山までたどり着けば暗くなっても下山出来ると思ったからです。 |
権現岳への稜線に出る |
雨降山近辺から富士を望む |
●権現尾根からの富士山は絶景
上野原を8時28分に出るバスに乗って、日寄橋で降りました。バス停前の商店で御茶を買ってから、初戸までのんびりと山里の道を歩きます。初戸からは、いよいよ登山道。車道から標識を頼りに、民家の脇をすり抜けて川を渡ると、玄房尾根に取り付きます。北斜面のせいか雪が良く付いており、すぐ軽アイゼンを装着しました。雪は良く締まっており、踏み跡をたどって稜線へと、一歩一歩登っていきます。登りはじめて約2時間、稜線に出ると、澄んだ冬の空気の中、くっきりとした富士山を望むことが出来ました。ここから「大ムレ権現の社」までの尾根道は、梢の間から見え白銀の富士が見え隠れする、何とも楽しい道です。 |
●権現山には社の裏手から
「大ムレ権現の社」から山頂に上がるには、社の裏手にある急坂をひと登りなのですが、社の前を抜ける巻道にうっかり入り込み、落葉で道が判らなくなってしまいました。南斜面で雪が消えており、踏み跡もスッと落ち葉の下に消えています。振り返ると、後からも人が付いてきています。ここは強引に進まず、道のはっきりしている所まで戻ろうと社まで退き返してみると、社の裏手に道がついていました。社から約5分、「権現山」到着です。ここで、昼食を取ることにしました。
権現山から扇山への道は、踝ほど積もった雪を蹴散らしながら、快調に歩ける道でしす。広々とした扇山の山頂で、暖かいお茶を沸かし、富士山を飽きるまで堪能した後、山の神ルートをたどって下山しました。南斜面のせいか雪はほとんどなく、ここからは軽アイゼン無しで行くことが出来ました。むしろ梨の木平からの、舗装された林道の方が、一度溶けた雪が凍結しており、歩行に注意が必要でした。
|
広々とした扇山山頂 |
|
|
|