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新しい山 コ メ ン ト
【那岐山】
6年4月23日
中国
 前夜に鳥取市内に宿泊した翌日、那岐山を目指して県境に向かって南下する。鳥取を出たときには青空ものぞいていたのだが、内陸部に進むにしたがって空の雲は厚みを増した。岡山県へと入ると遂に霧雨が降り始め、今日も傘を差しての登山となった。飛行機を利用した遠隔地の山行は一発勝負の感があり、思い起こせば中国地方の山で展望に恵まれたのは三瓶山だけだ。中国地方で最初の山だった大山も、カッパを着ての雨中登山だったし、この時からケチがつき始めたのかもしれない。

 蛇淵の滝付近の駐車場に車を入れ、今日も傘を差しての登山開始だ。檜林、伐採地帯、植林地帯を何度かやり過ごすと、漸く自然林の樹林帯になる。途中の大神岩付近は、天気が良ければ展望を楽しみながら一服する良い場所なのだろうが、霧雨ではしょうがない。水分補給と地図で位置確認をした後、すぐ歩き始める。樹林の背丈が低くなり傾斜が緩くなると、三角点ピークに到着する。ここから平坦な山頂稜線を数分歩くと、那岐山の山頂に到着した。ガスで展望は利かなかったが、何とか雨は上がり一服する事が出来た。風の音を聞きながら濃い霧に包まれた山頂に一人で佇んでいると、何らや川向こうの世界に紛れ込んでしまったかとの錯覚すら覚える。静かな山頂であった。展望が無いのは残念であったが、静かに佇める山頂もまた、味わいのあるものだと感じた那岐山であった。

蛇淵の滝登山口(7:00)→大神岩(7:50/8:00)→那岐山(8:40/9:00)→大神岩(9:30)→蛇淵の滝登山口(10:00)

林道を横断して登る


濃霧の中を登る


静かだった那岐山の山頂
【吾妻山】
6年4月22日
中国
 道後山から下山して吾妻山を目指して走っていると、フロントガラスに水滴が着きだした。雨が降り始めたのだ。道後山の登山口から吾妻山の登山口まで約1時間かかったが、その間に天気はシトシト雨となった。遠方の山で再び来るのは大変そうな中国地方だけに、少々の雨ならばカッパを着てでも登ってしまいたい。登山口となっている休暇村吾妻山に着くと、生憎の天気から人気が無かったが、傘を差して上る事にした。地面は雪に覆われていて、雨を含んだ雪がシャーベツト状になって歩き難い。標高差200m位であったが、ベンチを過ぎて稜線部に出た辺りから風が強くなってきた。山頂にたどり着き、証拠写真を撮って下山しようとすると、風に耐えかねて笠の柄が折れてしまった。ただ一山稼ぐために「登っただけ」になってしまった吾妻山であった。 

池の原登山口(14:30)→吾妻山(15:00)→池の原登山口(15:20)


吾妻山を望む


吾妻山の山頂
【道後山】
6年4月22日
中国
 羽田から朝一の飛行機で米子に飛び、中国地方の山に登る事にした。到着ロビーでレンタカーの手続きをすませ、いざ出発したのだが...。今回の山旅はM社のレンタカーを久々に利用したのだが、カーナビの性能には閉口であった。センサーが悪いのか、現在位置の測定に時間がかかり過ぎ、地図の表示も判りづらく現在どっちを向いて走っているのか一目で判らない。この日は初っ端から方向を間違え、気が付くと境港方面に進んでいた。持参した地図を見ながら軌道修正し、何とか米子市街を経由した道に乗る事が出来た。

 空港から約2時間で、道後山スキー場の標識が有る所まで到着する。ここから登山口となる月見ヶ丘まで舗装道路を走る予定だったが、スキー場のロッジ付近から先は路面に雪が残っている。スタッドレスを履いたマイカーなら進むところだが、用心をしてロッジ付近に車を停め、ここから歩く事にする。当初予定していた登山口の月見ヶ丘までは、歩行時間15分程度であった。
 登山口からは、しっかりと雪の着いた道を進む事になる。途中で岩樋山を巻いてゆく道との分岐にさしかかったが、巻き道は踏んだ形跡が無かったので、岩樋山を越えてゆくルートを取る事にする。木々が次第に薄くなり、岩樋山から先は雪のついた笹原を進む様になる。天気が良かったならば、大山や吉備高原を眺めながらの楽しい稜線歩きとなるのであろうが、この日は生憎の曇天で、展望が効かないのが残念だ。たどり着いた道後山で、先に着いた登山者の人に写真をとってもらうと直ぐ下山した。

道後山ロッジ(11:20)→月見ヶ丘登山口(11:35)→岩樋山(12:00)→道後山(12:20/30)→月見ヶ丘登山口(13:20)→道後山ロッジ(13:30)

岩樋山より笹原を歩く


道後山の山頂
【一切経山】
【吾妻富士】
6年4月15日
南東北
 インターネットで磐梯方面を検索していると、今年は例年より2週間早く磐梯スカイラインが開通したとのニュースが載っていた。五月の連休には残雪を踏んでの山行を考えていたが、雪上の足ならしに丁度良いのではないかと考えて、吾妻の一切経山に登る事にする。何時もの通り4時前に高速道の料金所を通過する。ETCの割引は、朝の早い車での山行費用の節約に助かる。東北道を福島西で降りて、磐梯吾妻スカイラインを上って行く。普段だと雪の壁が見られるらしいが、登山口となっている浄土平付近まで、雪の壁となっている場所は殆ど無かった。

 浄土平からはビジターセンターの脇を抜けて、雪の付いた木道を滑らないように注意深く進む。雪は思ったほどではなく、軽アイゼンを着けるまでもなかった。分岐の標識を右手に折れ、酢ヶ平への尾根筋を登ってゆくと、途中で雪が消え、赤茶けた火山土を踏んで登る様になった。非難小屋から上がってきた道と合流する辺りから、再び雪面の上を歩く事となったが、残雪も浅く簡単に一切経山の山頂に到着した。結構深い雪を半ばラッセルしながら登る事を覚悟していただけに、雪の少なさに拍子抜けがする感じだ。山頂からは飯豊連峰や朝日連峰が望まれ、良い展望を楽しんでから下山の徒に着いた。

浄土平山口(9:20)→一切経山(10:20/30)→酢ヶ平分岐(10:45/11:30)→浄土平登山口(11:50)→吾妻富士(12:10)→浄土平登山口(12:30)


思ったより少なかった残雪


一切経山の山頂
【高塚山】
6年4月9日
阿部奥
 スキーのシーズンが終わり、4月の声を聞くようになると山の季節の到来だ。2月に房総の山を歩いているが、山らしい山は年が明けてから未だ歩いていない。日帰り出来て手頃な山と言う事で、阿部奥の高塚山に登る事にする。静岡インターを下りてから一般道を走る事約1時間少々で、大井川沿いの川根に着いた。御茶で有名な土地だ。ここから林道に入り、延々と走る。この林道は年々奥まで舗装されている様で、大札山への登山口が有る辺りまで舗装道路だった。ここから砂利道を少し走ったところが高塚山への登山口となっている犬山段だ。既に10台ぐらい車が停まっていて、丁度前の登山パーティーが出発する所であったが、高塚山とは反対方向に歩いていく。後で聞いたのだが、地元の人は高塚山もさることながら、板取山や大札山に良く登っている様であった。

 犬山段からは、緩い尾根筋をひと登りで蕎麦粒山に達する。ここからは富士山の眺めが見事で、山頂には周囲の山名を記したプレートも設置されていた。ここからは一旦下り斜面になる。南斜面の雪は殆ど解けていたが、北斜面には最近降ったらしい雪が薄っすらと積もっていた。雪に備えて軽アイゼンを持参したが、この日は装着する場面は全く無い。今年の冬は、日本海側は多雪であったが、反対に太平洋側は雪が少ない年であった様だ。辺りの1500mクラスの峰からは雪がすっかり消えていた。途中の三合山ピークで尾根筋を左に折れ暫らく歩くと、平坦な高塚山の山頂に到着した。木々の間からは南アルプスの高峰がのぞいている。風も余り無く、ポカポカした春の山景色を楽しみながら、のんびりとした一時を楽しむ事が出来た高塚山の山頂であった。

犬山段登山口(8:45)→蕎麦粒山(9:05/15)→三台山(10:00)→高塚山(10:30/11:15)→三台山(11:40)→分岐(11:55)→犬山段登山口(12:30)

犬山段の駐車場


明るい登山道を進む


高塚山の山頂
【伊予ヶ岳】
6年2月7日
房総
 カタクリ会の2006年度1回目の山行で、伊予ヶ岳に登った。高宕山から下山しJR内房線の岩井駅に移動、ここで集合して登山口となっている天神社へ移動した。伊予ヶ岳は人気の山らしく、我々が着いた時には、既に登山者のものらしい車が沢山停まっていた。登山道はよく整備されていて、遊歩道を歩いている感じだ。同じ房総の山でも、朝に登った高宕山の様に山深い感じは無く、神社の裏手にある小山を登っているといった感じだ。ベンチのある展望台を過ぎた辺りから、坂道が幾分急になるが、それも僅かの距離で難なく山頂に到着する。東京湾を行交う船を眺めながら、のんびりとした一時を過ごせた伊予ヶ岳であった。

伊予ヶ岳の山頂
【高宕山】
6年2月7日
房総
 カタクリ会山行で房総の伊予ヶ岳に登る事となったが、折角房総の南まで行きながら一山だけでは勿体無いと、会の山行の前にもう一山上る事にした。3時前に家を出発、ラジオを掛ながら走っていると、丁度トリノオリンピックの開会式を中継していた。開会式のフィナーレで、パパロッティーのトゥーラドットが演じられていたが、「日本選手がフィギャースケートで使う曲だなあ」と妙に記憶に残っていたが、後日トゥーラドットが日本唯一のメダルをもたらしてくれるなどとは思ってもみなかった。

 遅い日の出で辺りがオレン色に染まる頃、カーナビを頼りに登山口となっている奥畑の集落に到着する。車を選りると空気が冷たく、周囲の田んぼには氷が張っていた。房総というと冬でも暖かなイメージがあり、事実この日も後で登る伊予ヶ岳など汗ばむぐらいだったが、朝晩はかなり冷え込む。冬の登山服装に身を包み歩き始める事にした。

 房総半島には高い山が無い。しかしながら200〜300m位の低山が延々と続き、標高を知らされなければ中国山地や京都北山の風景と似た景色で、その意味では正しく山地てある。以前に房総の山で遭難騒ぎがあったが、特徴の無い山景色と結構山深い地形は、なるほど道を失う事もあるかもとれないと、妙に納得させられる。横から照らす朝の陽光を受けながら、上り下りを繰り返す事約1時間で高宕山の山頂に到着した。朝早いせいか空気が澄んでいて、今日これからのぼる伊予ヶ岳や、以前に登った富山、東京湾を挟んで遠く丹沢山塊、そして薄っすらと富士山まで展望する事が出来た。

奥畑(6:20)→高宕山(7:20/30)→奥畑(8:20)

陽光に照らされる房総の山々



高宕山の山頂
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