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新しい山 コメント
【氷ノ山】
 近 畿
2年3月31日
 姫路より播但道で和田山まで走り、ここから山陰道を辿って登山口を目指した。10日程前に登った仙台の「泉ヶ岳」で、雪が少なかった事もあって少々簡単に考えていたが、「氷ノ山」はさすがに日本海側の気候地帯だけあって、3月末でも残雪がかなり多い。林道脇の登山口から、雪の上を歩く事になった。
 
 福定親水公園のキャンプ場を抜けて不動谷の沢を渡ると、直ぐアズキコロガシの尾根に取り付くのだが、沢沿いに踏み後が続いており、対岸に渡る渡河点が少々判りづらかった。沢を渡ってから始まる九十九折の坂道には、たっぷり雪が乗っていたが、良く締まっており歩き易い。不動滝の瀑布を右手に望み、杉林を歩くようになると地蔵堂が現れる。ここからは片斜面を登る道になるのだが、踏み跡が散開とており、少々ルートが判りづらい。所々に巻かれている赤テープを確認しながら、一歩一歩登る。再び道が明瞭になると、「展望台」の表示のある地点に達した。見上げると、谷筋を挟んで「氷ノ山」の山頂に立てられた三角の非難小屋が見える。歩き始めて丁度1時間、良い頃合とザックを降ろして小休止する。

 「展望台」から約30の行程で尾根筋に達した。ここからは残雪の山並みを楽しみながらの稜線歩きだ。ゆるやかなアップダウンを繰り返して進んでいくと、本山の手前に、ゴツゴツとした岩の塊「コシキ岩」が現れる。右斜めに直登するコースを進みかけたが、足場が悪く、岩の手前に戻って左側を巻いてゆく踏み跡を辿った。コシキ岩を越えると程なく木の階段が現れ、これを上り詰めると山頂に到着した。山頂はチシマザサに覆われた丘状になっており、遮るものが無く360度の展望が楽しめる。曇りがちで遠くを望む事が出来なかったが、残雪の山陰の山風景を堪能する事が出来た。

 氷の山は麓にスキー場があるだけ有って、雪の多い山でだった。ただ3月末ともなると雪は良く締まり、アイゼンを持参したものの、結局装着する事無く登る事が出来たが、今年は全国的に雪が少なく、通常の年であればアイゼンよりもワカンが必要なのかもしれない。

 親水公園(7:30)→展望台(8:30/45)→稜線(9:10)→氷ノ山(10:00/15)→稜線(10:50/11:00)→親水公園(12:00)

 

親水公園の登山口


アズキコロガシ


氷ノ山への稜線


氷ノ山の山頂
【泉ヶ岳】
 東 北
2年3月21日
 仙台郊外の泉ヶ岳に登った。泉ヶ岳は仙台市内に位置し、東京で言えば高尾山、大阪で言えば金剛山の様な、都会から近くて手軽にハイキングが楽しめる山になっている。標高は1172m と低いもののさすがは東北、山麓にはスキー場もある山だ。

 東京から朝一番の新幹線に乗ると、仙台駅には8時半頃到着する。駅でをレンタカー借りて、一般道を走ること約1時間、登山口の泉ヶ岳スキー場に到着した。例年3月31日まで営業しているスキー場だが、今年は雪不足と3月の暖かさでゲレンデに雪はなかった。土肌の斜面に有線放送が流れているのを聞くと、スキー場が気の毒になってしまった。スキー場のレストハウスに人が居たので泉ヶ岳の様子を聞いてみると、ゲレンデ上部から登る最短のカモシカコースは、解けた雪が池状になっている箇所があるので、一般的な水神コースが良いと教えてくれた。アドバイスの通り水神コースを辿る事する。

 駐車場からキャンプ場を抜けると登山道が始まった。歩き始めてしばらくは、雪のない乾いた道が続く。歩き始めて15分位から道に雪が現れ始めるが、好く締まっていて歩き易かった。登山口から約45分、水神碑の立つ水神平に到着する。この付近は好い湧き水が汲める場所で、大きなペツトボトルで水を汲んでいる人が何人かいた。

 水神平から北泉ヶ岳に向かう道と別れ、泉ヶ岳に通じる斜面を登る道となる。斜度はそうきつくはない。登るに従い視界が開け、北泉ヶ岳から船形山に連なる山並みや、蔵王連峰の山々が雪を纏って耀いて見える。礫のコ゜ロコ゜ロした「賽の河原」を過ぎると、程なく山頂に到着した。

 泉ヶ岳の山頂は平坦で、標識が無ければ何処がピークか判らない感じがする。「泉ヶ岳」と記された四角の柱と社を確認して、山頂付近で昼食を取ることにした。登りがけは暑かったが、風に吹きさらされる山頂は結構寒い。セーターを着込み味噌汁で温まる。休んでいると、地元の登山者が滑降コースを登って来た。コースの状況を聞くと、「水神コース以外は歩く人が少なく、雪を掻き分けての歩行に苦労した。」との事で、滑降コースを4時間かけて登ってきたそうだ。当初下山は「滑降コース」を下山つもりであったが、くだりも行き同様に、雪の好く踏まれた「水神コース」を下る事にした。

 駐車場 → 水神 →  泉ヶ岳  → 水神 → 駐車場
  10:15    11:00  11:45/12:10  12:40    13:15


泉ヶ岳


登山口


水神からの斜面


泉ヶ岳の山頂

【達磨山】
 伊 豆
2年3月16日
 カタクリ会の第94回山行で、西伊豆の達磨山に登った。東名高速の足柄SAで集合の後、沼津から修善寺を経由して登山口となる戸田峠まで車で入リ、ここからよく整備された登山道を歩き始めた。笹が芝状になって歩きやすい登山道は、やがてアセビのトンネルを抜けると笹の稜線にでて、展望が一気に開ける。振り返ると高曇りの空に富士山が浮かんで見えた。

 途中、車道に出る箇所もあったものの、概ね気分の良い登山道を歩く事40分、達磨山の山頂に到着した。相模湾と駿河湾が望める筈であったが、あいにく雲の多い空模様で、遠くの景色は霞んで見える。丸味を帯びた伊豆独特の山景色を楽しみながら恒例の昼食パーティーが始まった。

 焼肉・焼イカ・フルーツサラダ・なめこ汁の他、今回は「ししゃも」と「名古屋コーチンのつみれ鍋」が登場。最近はメンバーの高齢化が進んだ為か、以前ほど肉の人気が無くなって来た。魚介類やあっさり系の鶏肉や野菜の評判が良い様だ。

 歩行時間の短い行程でではあったものの、風も無く穏かな一日、伊豆の「のんびりとした山景色」を楽しむ事が出来た。


 戸田峠 → 達磨山 → 戸田峠
 11::45  12:30/14:15  14:50 

アセビのトンネルを進む


展望の良い笹原を登る


達磨山の山頂にて

【国見山】
 九 州
2年3月11日
 熊本のホテルを6時に出発、通潤橋の架かる矢部町から内大臣峡を越えて登山口の広河原まで車で入る。内大臣峡を越えた四差路を間違えてしまい地元の方に道を教わったが、登山口への林道は四差路から一旦下る形になっているので間違いやすい。林道距離が長い為、充分な時間の余裕が必要だろう。

 広河原で装備を固め、植林された樹林帯の中を登り始めた。歩き始めて約50分で最初の沢を横断する。この辺りから自然林が美しく、倒木を跨いだり潜ったりしながらの片斜面の道になった。沢を計6本越えていくのだが、大休止をとるならば苔生した沢筋が美しい3本目の沢がいいだろう。

 6本目の沢を越えた辺りから残雪が現れ始めた。雪は良くしまっており、踏み跡をたどれば問題はない。軽アイゼンは結局装着しなかった。1560m地点で主稜線に出ると樹林帯も疎らとなり、明るい感じの中木帯の中を緩やかに登る道となった。歩き始めて約1時間45分、脊稜山地の最高峰「国見山」の1739m頂上に到着した。頂上は展望が素晴らしく、高千穂や韓国岳と思われる霧島連山の峰々まで望むことが出来た。九州の山は見慣れていない為に山座同定が上手く出来なかったが、周囲すべてが山で、正に九州のヘソの位置に居る感じがした。


広河原登山口 → 最初の沢 → 国見山 → 広河原登山口
   8:30       9:40/50   10:15/30      11:45


広河原登山口


自然林の中を巣進む


国見山の山頂
【傾山】
 九 州
2年3月10日
 延岡のホテルを5時30分に出発、日向街道で三重町に出て、原尻の滝から県道を辿って九折登山口に8時に到着、装備を固めて歩き始めた。当初は九折越ルートを往復するつもりだあったが、折角の九州の山言う事で、登りは三尾コースを取り下山に九折コースを使い周回する事にした。
 詳しくは「傾山紀行」を御参照ください。


九折登山口→三ツ尾 → 傾山 → 林道交差→九折登山口
 8:10      10:00  11:40/12:30  14:00    14:50


傾山の三ツ坊主
【大崩山】
 九 州
2年3月9日
 早朝の飛行機で空路熊本に入り、ここからレンタカーを借りて登山口を目指した。空港を9時に出発して高千穂を通過したのが11時、槙峰から綱の瀬川沿いに舗装道路を上鹿川まで走る。ここから未舗装の林道を辿って、宇土内登山口に着いた時には12時になっていた。(登山口までの未舗装林道は3月10日よりコンクリート舗装の為に通行止めになるとの掲示が出ていた。)

 宇土内登山口から、廃道となつた林道を歩き始める。途中に大きく抉られている場所があったが、危険な程では無い。10分程で山道の登山道が始まった。植林された暗い林を15分程で通過すると、道が大きく右に曲がる。ここからは稜線に沿った道となり、まばらな自然林と背の高い笹の間を登っていく。途中の標高1400m付近で視界の開ける場所があり、ここで一服して握飯で小腹わ満たす。

 再び所々で開ける展望を楽しみながら登っていくと、左手から鹿納山から来る道と合流した。この後二ヶ所で合流があるが指導標がしっかりしており迷う事は無い。歩き始めて1時間50分、大崩山の山頂に到着した。展望は、山頂の少し手前の大石がある場所の方が良かった。時間帯が遅かったせいか、展望の良い場所でアマチュア無線をしている登山者と出会っただけで、他には登山者とすれちがう事もなかった。一般的には祝子側から登る山の様で、岩の屹立する独特の景観も祝子側にある。次回に尋ねる機会があったらば、今度は反対側から登ってみたい大崩山であった。


宇土内登山口→ 1400m地点 → 大崩山 →宇土内登山口
  12:10     12:40/50   13:50/14:20   15:30


大崩山


宇土内登山口


大崩山の山頂

【浅間黒斑山】
 信 州
2年3月2日
 車坂峠まで車で入り、ここから浅間黒斑岳を往復した。黒班岳には、残雪期に車坂峠からのルートで過去3回登ろうとしたが、うち2回は谷ルートを進んでしまい途中撤退。相性の良くない山の一つであった。

 東京から高速を乗り継いで、順調に進めば2時間半程度で車坂峠に到着するのだが、この日は何故か事故渋滞が重なり、結局「上信越道」の吉井まで一般道を走る事になってしまった。佐久で買物をして登山口の車坂峠に着いた時には12時過ぎに、もう下山してくる登山者も多い。車を降りて少し歩いてみると雪はしっかりとしており、ロスタイム無く登れそうだ。のぼり初めには少々遅い時間であったが、アサマ2000スキー場の駐車場に車を停めて、昼食を採ってから黒斑岳を目指して歩き始めた。

 今年は例年に比べて降雪量が少ない様で、雪上のトレースはしっかりと踏まれていた。車坂峠からカラ松林の中を緩やかに登っていくと、10分程で大きな窪地に下る。ココで谷ルートと尾根ルートが分岐しているのだが、前回来たときには「ワカン」の踏み跡につられて正面の谷ルートを直進してしまった。今日程度の降雪量ならば谷ルートも進めそうであったが、右側の尾根ルートを確実に進むことにする。

 歩き始めて約45分で退避小屋のある小ピークに達すると、浅間山が姿を現した。浅間山は長らく登山規制が引かれていたが、2001年の7月から小諸側の規制が大幅に緩和され、現在はここから見える内輪山の前掛山まで登れる様になった。いつの日にか登りたいものだ。この小ピークから一旦鞍部に下り、「トーミの頭」に登り返し、カラ松の中を進んでいくと、間も無く黒斑岳のピークに到着した。ここから望んだ浅間山は実に見後だ。早速ビールで乾杯した後、御湯を沸かして作った汁粉が実に旨い。太陽は陰りがちであったが、風も無く穏やかな天気で久しぶりの雪道の感触を楽しむ事が出きた。

車坂峠(13:00)→黒斑岳(14:15〜15:05)→車坂峠(16:00) 

 車坂峠より黒斑山を目指す。


退避所のある小ピークから浅間山


黒斑山の山頂にて


下山後に車坂峠で幕営
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