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新しい山 コメント
【御在所岳】
 鈴 鹿
3年4月20日
 滋賀と三重の境を縦に走る鈴鹿山系の主峰が、御在所山である。山の家登山口から一ノ谷新道を登る予定にしていたが、登山口に着くと雨足が一段と強くなって来た。雨具を付けて登ろうかとも思ったが、どうも気分が乗らない。空と睨めっこしながら、結局は湯ノ山温泉からロープウエーを使って山頂のみを踏んでくることにした。車を湯ノ山温泉のロープウエー駅に回し、出札口で運転開始時間を確認すると、今日の運転は8時30分からであった。車の中で1時間30分程度横になる。ロープウエーを使うなら、もっと朝寝をしてくればよかった。

 ロープウエーで御在所山の山頂部に上がって行くと、霧の中所々でツツジのムラサキ色が霧の中に浮かんでは消えていく。幻想的な光景を楽しむこと12分、ロープウエー山頂駅に到着。ここからはコンクリートの道と階段が山頂まで続いていた。天気が良ければ、伊勢湾から濃尾平野まで一望できる展望の良い山頂なのだが、ガスで数十m先すら見えない。何時か機会を作って、今度は足で登りたいと思った御在所岳の山頂であった。




【蓬莱山】
 比 良
3年4月19日
 午前中に登った武奈ヶ岳の南東側にあり、琵琶湖を望むことが出来るのが「蓬莱山」である。当初は武奈ヶ岳側から比良山系の主稜線を辿って蓬莱山まで縦走する充実した山行を考えていたが、空模様が良くない。朝に登った武奈ヶ岳から琵琶湖側に車で移動した頃には、ポツポツと雨も降り出して来た。めったに来ない山域でもあるしと、ゴンドラを使って山頂のみを踏んでくる事にした。

 琵琶湖バレイから琵琶湖アルプスゴンドラで打見山に登ると、正面に蓬莱山が見えて来た。山頂部はスキー場のゲレンデが開かれていて、リフトの脇を歩くことになる。傘をさしてゲレンデの斜面を一旦下り登り返したところが蓬莱山の山頂だ。三角点がリストの降り口の脇に在った。雪よけのネットに「蓬莱山」と書かれたプレートがぶらさがっていたが、何とも素っ気無い山頂だ。雨交じりの空模様であったが、周囲を見渡すと今朝登った武奈ヶ岳と思われる山稜を望む事が出来る。ゴンドラで簡単に上がってしまったせいもあるが、スキー場の中にある山頂はなんとも味気の無いピークであった。

打見山から見た蓬莱山


ゲレンデの中の山頂三角点
【武奈ヶ岳】
 比 良
3年4月19日
 琵琶湖西岸に連なる比良山系の主峰「武奈ヶ岳」に、西側の葛坊村側から登った。比良山へは、琵琶湖側からロープウエーを使っての登るコースや、釈迦岳を越えて来るコース、八淵滝から沢沿いに登るコース等があるが、山麓から歩いて登る最短のルートが、西側の葛坊村側から御殿山を越えて登るルートだ。

 宿泊している彦根を4時半頃に出発、名神高速で栗東まで行き、琵琶湖大橋を渡り国道367号に入る。6時過ぎには登山口となる葛川坊にに着く事が出来た。登山口付近には、葛川の橋を渡ったところに大駐車場があり、ここに車を停めて歩き始めた。今日は天気予報が良くなく、午後からは雨になりそうだ。琵琶湖川から見た比良山系も、主稜線が低く垂れ込めた雲に覆われていたが、雨の降る前に下山したいと、自然に急ぎ足になる。

 明王院の裏を巻いて登り始める登山道は、いきなり稜線への取り付きとなり急坂で始まった。杉林の中を単調な道がしばらく続くが、林層が自然林に変わる様になると、だいぶ傾斜が緩くなって来る。歩き始めて約45分、846mの小ピークを巻いた先で、尾根筋を真っ直ぐ登る踏み跡と、尾根筋の右側を巻いて片斜面を進む登山道が分岐している。正規の登山道側には水平標識があるのだが、直登する踏み跡の先にも赤テープがあり、注意が必要だ。地図で確認すれば問題ないが、下ばかり見ているとうっかり真っ直ぐ進んでしまいそうだ。

 歩き始めて1時間20分、御殿山に到着する。目指す武奈ヶ岳が初めて見えてきた。ここから一旦ワサビ平に下り草原の斜面を登り返して、緩やかな比良山系の主稜線を進む。天気が良ければ右手には琵琶湖方面、左手には京都北山の山並みが望めるはずだが今日は生憎の曇り空。やがて到着した山頂で、暑い味噌汁で温まった後、登路を下山する事にした。

登山口6:30→ワサビ峠7:50/8:00→武奈ヶ岳8:30/8:50→登山口10:30
  

葛川坊登山口


御殿山から武奈ヶ岳を望む


武奈ヶ岳山頂
【茅ヶ岳】
 甲 州
3年4月13日
 甲州の茅ヶ岳に登った。何時でも登れる手頃な山として後回しにしていた茅ヶ岳だが、久し振りの車で行く山(何と今日、今年になって初めてハンドルを握った..)としては、手頃な山だ。4時過ぎに東京の自宅を出発して中央道を一路「甲斐路」に。2時間少々で登山口に着いた。茅ヶ岳は日本百名山の著者「深田久弥」が山中で急逝した山としても知られ、訪れる人の多い山だ。登山口には、数十台駐車できる駐車場が完備され、架設のトイレまで設置されていた。

 登山口から谷沿いの林道を歩いて行くと、何時しか道はダートな隘路となり、何時の間にか登山道らしくなって来る。歩き始めて45分、水場にもなっている「女岩」に到着、此処から先は、一転して斜面が急になった。前日に降った雨がぬかるむが、落葉を踏んで登る道は概ね歩き易い。女岩から約30分で稜線に出ると、目の前に残雪を纏った奥秩父の峰峰が目に飛び込んできた。此処から数分登ったところが、深田久弥終焉の場所だ。石塚が築かれていて、「深田久弥先生終焉の地」と彫られた石柱がが立っていた。深田氏が「日本百名山」を著作しなかったらば、今日の日本の登山シーンは随分と変ったものになっていたかもしれない。かく言う自分も、北海道や九州の山に登りに行く事はなかったろう。今日も何人もの登山者とすれちがったが、直接的、在るいは間接的に、深田久弥の著作がなかったらば、山に入る事が無かったかもしれない人も結構いるだろう。石柱に向って合掌する。

 深田久弥終焉の地から山頂までは15分程度であった。山頂からは正面に南アルプス、右手には八ヶ岳、背後には奥秩父の峰峰と、真に展望の良い山頂だ。大展望を期待しただが、薄曇でスカッとした展望を得ることは出来なかったが、ともかく今年初めてアルプスの巨人達と御対面、今年は何処に登ろうかと、思いを巡らせた茅ヶ岳の山頂であった。


 登山口(6:45)→女岩(7:30/7:45)→茅ヶ岳山頂(8:30/9:10)→女岩(9:35)
→登山口(10:10)



靄のかかる林道を進む


稜線から山頂を目指す


深田久弥終焉の地


茅ヶ岳山頂
【大山】
 丹 沢
3年3月21日
 丹沢の大山に蓑戸側から登った。大山は落語にも出てくる「大山参り」で有名な阿夫利神社のある、丹沢の前衛峰である。小田急線の秦野駅からバスで蓑戸に向う。蓑戸から1時間程の行程で辿りつくヤビツ峠まで行くバスも何本か出ているが、峠から山頂までは1時間程度でついてしまう。天気も良い事だしと、蓑毛から歩く事にした。


 蓑戸からの道は沢音を聴きながらの快適な道だ。明るい潅木の中を進む道は歩きやすく、ピツチがどんどん上がる。久し振りだった土の感触が心地良い。暖かな陽射しに春を感じながら歩く事45分、ヤビツ峠に到着する。峠まで車で入れるせいか、此処から先は登山者がぐっと増え、賑やかな登山道となった。残雪が溶けてヌカルンでいた地面も、北斜面では凍結していて注意が必要だが、軽アイゼンが要る程ではない。峠から約40分で山頂に到着した。
 

 山頂には阿夫利神社の奥社が立っていて、その前が広場になっていたが、解けた雪でぬかるんでいて、乾いた場所を探すのが一苦労。暖かな日だった御蔭で春霞がかかり、期待した遠望は今一つであった。手軽に登れる大山、次回のカタクリ会で上る予定だが、その頃にはウツギやトウゴクミツバツツジが咲いているといいなあ。


 蓑毛(9:25)→ヤビツ峠(10:10/11:20)→大山(11:00/11:40)→下社(12:30)
→大山バス停(13:00)
 

冬枯れの尾根を登る


山頂付近の日陰には残雪が


雪解けでぬかるむ山頂
【臼杵山】
【戸倉城山】
 奥多摩
3年2月22日
 奥多摩の戸倉三山の最高峰「臼杵山」から、グミ尾根を辿り「戸倉城山」まで歩いてきた。前回のカタクリ会では、開発で道が付けかわってしまい迷走してしまった反省から、今回は予定のルートと同じ行程で、下見を兼ねて冬枯れた奥多摩の山景色を楽しんでくることにした。

 新宿から武蔵五日市への直通電車を降りると、数馬行きのバス停は既に長蛇の列だった。「乗り切れるかしら...」と心配していると、臨時便が出て二台の運行になるとのアナウンス。ほぼ全員が座っていける位の混み方だった。休日の登山客は、バス会社にとっても良い稼ぎなのだろう。それを積み残す手は無い。

 元郷でバスを降りると、停留所の直ぐ横から、登山道が始まっている。酒屋と民家の間を登って行くと、直ぐ杉林になった。いきなりの登り坂に息が切れる。年が明けてから、未だ二回しか山を歩いておらず、少々なまり加減の体からは一気に汗が出てくる。風が無かった御蔭で寒くも無く、外套は直ぐザックの中へ。テレビアンテナの中継器が出てくる辺りからは傾斜が緩くなり、北斜面に薄っすらと雪が出てくるようになると、程なく臼杵神社の祠がある山頂部に登りついた。三角点ピークは、グミ尾根への分岐を過ぎて5分程行った処にあったが、展望の良い神社の祠のところで休むことにする。

 山頂からは、三頭山から大岳山に至る奥多摩の山並みが一望できる。西側の山並みは雪を被っていたが、臼杵山の近辺には殆ど雪が積っていなかった。今冬は、12月に積雪が有ったが年が明けてからは、まとまった雪が降っていない様だ。下山路に取ったグミ尾根でも、山頂直下しか雪が着いておらず、軽アイゼンなして゛快調に歩けた。

 臼杵山からは荷田子峠を経由して、戸倉城山に下山路を取ったが、黄色いチョッキを着た狩猟犬を連れたハンターが沢山居た。なんでもイノシシを追いかけているそうで、西の方から谷筋に追い詰めている処だと言う。城山で一休みしたから光厳寺へ下ろうとしたが、途中で「→戸倉」の標識を曲がらずに、尾根筋の踏み跡を進んでいくと、途中で道が無くなってしまった。「里に近いし」と、安易に藪に突き進んでしまったが、1/25000を持っていれば、標識の処で左折して、予定通り光厳寺に下れたかもしれない。この日は結局民家の裏庭に出て事なきを得たが、やはり「山の地図」とは別に「地形図」を用意することが、山歩きには必要だろう。昨年の忘年山行と同様、安易な山行にイエローカードをもらった臼杵山・城山であった。

 元郷(9:30)→臼杵山(10:10/10:50)→荷田子峠(11:30)→
戸倉城山(12:10/12:30)→沢戸橋(13:20)

バス停脇が登山口


冬枯れの山を進む


臼杵山の山頂部


城山から五日市市街を望む


藪に突入する
【岩戸山】
十国峠〜
 箱 根
3年2月1日
 2003年カタクリ会山行の登り初めで、熱海の裏山「岩戸山」に登った。1月の下見で、湯河原ルートが保養所の造成で消失してしまっている事から、熱海からバスで熱海峠まで入り、此処から山頂を目指す予定だ。

 熱海からバスで約30分、熱海峠のバス停を降りて幅の広い登山道を歩き始める。伊豆スカイラインを横断して、よく整備された幅の広い登山道を登って行くと、2〜3分で送電線の鉄塔に出た。地図上では送電線を横断して、稜線方向に上がっていく筈なのだが...、道は再び舗装道路に向っていた。登山道だと思って歩き始めた道は、どうやら電力会社の巡視路だった様だ。再び登山口まで戻ってみたが、巡視路と同様に目指す方向に上っている舗装道路があったものの、標識には霊園入口とある。仕方なく、バスの通る舗装道路を十国峠まで歩き、ここから登る事にした。

 十国峠から白金山へは標高差100mであるが、ケーブルカーが設けられている。「平行して登る登山道が無かったからしょうがない..」と言い訳しながら、ケーブルカーを利用して、白金山の山頂に上り立つと、其処には「白金山、標高770m」の標識が立っていた。今回の山行で目指している「岩戸山」の標高は734m。此処からだと”山の登り”ならぬ”山下り”だ。たまにはこんな山行も、まあいっか。

 ケーブルを降りてから、下り加減の平坦な道を歩くこと約30分、下山路との分岐店「石仏35丁目」に到着する。ここに荷物をデポして、カヤトの中を進む明るい登山道を15分ほど歩くと、岩戸山の山頂に到着した。眼下には熱海の市街地、相模湾の遠望が広がっていて眺めの好い山頂だ。記念撮影を済ませ、荷物をデポした分岐点に戻り、楽しい宴会タイムとなった。本日のメニューは焼肉、焼イカ、刺身、おでん、サラダ、そして熱海の駅前で仕入れた、さんまの天日干し。美味しい肴をほう張りながら頂く熱燗が、これまた旨い。石仏35丁目から下る石仏の道一帯は、防火帯としてカヤトが刈り払われており、広々として実に気持ちが良い場所だ。熱海から相模湾、初島から大島と広がる景色を楽しみながらの大宴会となった。

 下山路は石仏の道を辿って、来宮駅へ下る事にした。海を眺めながら下る「石仏の道」は、降りてしまうのが勿体ないような「良い道」だ。数100m毎に設置された石仏を辿りながら下って、石仏の道の起点に辿りつくと、其処には「竹の沢温泉」があった。地元の温泉組合が運営している素朴な湯だ。汗を流していかない手は無い。湯煙の奥にある湯殿は、5人も入れば一杯になる小さな湯殿だったが、交代で温まる事にする。入浴料は150円で、3時から20時頃まで開いているそうだ。

 予定した登山道が無かったり、”山登り”ではなく”山下り”だったり、150円の素朴な温泉につかったり、何かとハプニングの多い第101回山行でした。参加した皆さん、お疲れ様でした。

登山道だと思って歩き始めた道は
送電鉄塔の巡視路だった



ここから今日は”山下り”


岩戸山の山頂


石仏の道を下る


素朴な竹の沢温泉
【岩戸山】
湯河原〜
 箱 根
3年1月19日
 年が明けて三週間もたつのに、まだ土を踏んでいない。「とにかく何処か山を歩いて来たい。」てな訳で、二月の初めにカタクリ山行での登山を予定している、熱海の「岩戸山」を下見がてら歩いてくる事にした。

 東海道線の湯河原の駅を降りて、神奈川県と静岡県の境を流れる千歳川を渡り、国道と分かれて簡易舗装の坂道を登り始めた。蜜柑畑の合間から、耀く相模湾が見え隠れしている。坂道を30分ほど登ると、道は一旦獣道になるが、程なく砂利道になった。このルートは近年、登る人が少ないのか標識が余りついていない。砂利道をドンドン登っていき、小ピークを過ぎると、やがてバスも通る二車線の舗装道路に出た。七尾峠だ。ガイドによると、舗装道路を横断して再び山道に入るとあったが、それらしい登山道がみつからない。舗装道路の反対側には、沖電気の保養所があって、その脇を二車線の舗装道路が真っ直ぐ伸びていた。地図に無い道だ。どうやら新しい舗装道路が出来て、登山道が消えてしまった様だ。

 七尾峠から七尾原までは、ゆるやかな尾根沿いに木立の中を進む筈であったが、果たして其処は、一大保養集落になっていた。IBM、伊藤忠、山之内製薬、旅行業健保組合...。次々と大きな保養所が現れ、舗装道路が通行止めになっている先で、岩戸山への登山道が漸く見つかった。

 此処から先はカヤトの中を緩やかに登っていく。所々で送電線の巡視路が分岐しているが、此処までくれば迷う事はないだろう。歩き始めて約三時間。途中で登山道が無くなって、道を行き来したロスは有ったが、漸く岩戸山の山頂に到着した。

 豚汁で温まってから、寒い山頂を早々に退去することにする。十国峠方面に20分程歩いて、其処から「石仏の道」を辿って来宮に下山した。次回「カタクリ会」で来るときには、今日のルートではなく、「石仏の道」から十国峠に抜けるルートを取ることにしよう。

湯ヶ原駅(8:45)→千歳橋(9:00)→七尾峠(10:20)→七尾原(10:45)→岩戸山(11:30/12:00)→十国峠分岐(12:15)→石仏の道基点(13:00)→熱海駅(13:20) 

蜜柑畑の中を進む


登山道が舗装道路に...


岩戸山の山頂


石仏の道
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